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[4回]
スタークラフトは本来ならばHI-RES ADVENTURE#5"タイムゾーン"の移植をする順番だったわけだがそれは避けて、初めてシエラオンライン以外からゲームを2作持って来た。 その片方がシリウスソフトウェアの1982年作品"THE BLADE OF BLACKPOOLE"をオリジナルとする本作である。 Wikipediaによれば『シリウスソフトウェア社は、シエラオンライン社に対抗する形でグラフィカルアドベンチャーを出していたが、いまいちパッとしなかった』とある。 そんな風評もこのゲームをやってみると何となく頷ける。 確かにいまいちなのである。 同時期の国産AVGと比べたらレベルは高いが、日本より3-4年は先を行っている本場のAVGがこれではちょっと困った。 APPLEIIでも繰り返しプレイしたが別に移植が良くないというわけでもない。 同時に移植販売されたもう一方、"トランシルバニア"が人気作だったので、尚更本作は影が薄くなってしまった。 マップを見れば分かる通り、場面数はそれほど多くない。 シエラの標準的なAVGと比べると2/5の規模というところだろう。 しかし同じ道を行ったり来たり移動させられるのでそれなりに時間は掛かる。 一度に持てる物は6つに制限されている。 それに反してダミーアイテムが非常に多い。 後戻り出来ない場所(本稿では後編としている)へ向かうとき、持って行く正解の組み合わせは1種類だけだ。 アイテムの殆どは持っているだけで効果があり直接使用することは少ないので、どれがどんな役に立っているか見極めるのが困難だ。 「ヒント」と入力するとその場面のアドバイスをくれることがあるが役に立つことは少ない。 本作には理不尽な謎が多く存在するので、もう少しヒントを充実させて欲しかった。 いくつかの点で最後まで納得行かない人もいることだろう。 一例を挙げると、序盤の人食い植物とは会話が出来るのに、中盤の怪物と話そうとすると「ヒトノ コトバガ ワカルト オモイマスカ?」自ら培った世界観ぶち壊しである。 それ以外にも『そんなことが効果のあるわけがない』とか『どうしてここでこんな行動を』と思わされる場面があり、常識に囚われていてはいけない。 尚、「レドニロ」の呪文を唱えると持物を全て失い、初期状態に戻る。 しかし剣を取ったフラグは消える上にお金は戻って来ないので結局八方塞である。 最後の迷路はかなりの四次元ぷりで、正確ではあるがもうちょっと綺麗にマッピング出来なかったものか少々悔しさが残る。 画像に番号振って移動先出すなら簡単だが、どうせなら全て線で描きたかったのだ。 そんなこんなで、総じて難易度はかなり高いゲームと言えるだろう。 このゲームは得点制であり、チャート通りに進めた場合オリジナルだと430点、移植版だと495点である。 どちらも500点満点なのでまだ詰めきっていないところがあるようだ。 しかしコマンド入力回数や移動回数では大きく変化しないので、無駄と思われるところを削ってもスコアは同じである。 インターネットで調べたところ、海外では480点が(通常可能な)最高得点とされているらしい。 オリジナルと移植では、前述した通りスコア計算方法の違いと共に細部も異なる。 オリジナルでは、ハチを取るまで何故か持物が7つ持てたり、ビールがエールだったり、音叉がダミーアイテムだったり、最後の方に狼が出て来なかったり(腹は減る)する。 だが最も大きな相違点は、移植版はラスト飛ばされるところで剣を置いてきてしまうのだ! それでも酒場に戻ると祝福されゲームクリアになる。 結局何が目的なのかよくわからないゲームという印象になってしまった。 ただ得点制のお陰で、一度クリアしてからも何度も何度もやることになったので結果的にまんまと乗せられているということか。 後日色々試してみたら、剣を納めた帰り道に「オノ」を取って行くと500/500の満点が出た。 他のアイテムではダメだったのだが、どういう意味があるのだろうか? これからはきこりとして生きていくからとか……。